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I truly love Hokkaido wines
新しい味わいへの驚き、新鮮な喜びが私を動かす
~ワインエキスパート 阿部さおり~

THE CROSS STORY ~出会い~

想いを叶え続けていく人たちと、そこにつながる“もの”や“こと”から生まれる、新しい体験との出会いを。

人と地域が物語る、心を動かされるたくさんの体験を。

クロスホテル札幌で。

 

 

 

 

2002年に飲んだ、忘れられない味。白ブドウ品種ミュラー・トゥルガウの北海道産ワインとの出会いが、プランナーとして独立した阿部さおり氏の大きな転機となった。北海道のワインの魅力を伝え、この地らしいワイン文化を育む力になりたい。その想いを情熱に変え、造り手と味わう人、ワインとライフスタイルをつなぎ、クロスホテル札幌では2008年からメーカーズディナーとしてのレストランイベント「和飲な人時間/わいんなひととき」を手がける。そんな彼女が語る、北海道のワインの今、そしてこれから。

 

造り手の多彩な個性が北海道らしさ

 

 

 

国内のみならず今や海外からも注目され、急成長を続けるワイン産地・北海道。ワイナリーの数は53を超え、まだまだその勢いは止まらないようだ。「数の上では、国内で3番目ですが、年内には60軒に近づくのでは。とくにここ数年の動きは目覚ましいものがあり、産地も後志、空知地方を中心に十勝や道南といった地域から道内各地へと広がっています」と阿部氏。劇的な進化を続ける北海道のワイン、20年にわたり関わり、取材を続ける彼女はどう感じているのか。「ますます魅力的な銘柄が増えていますね。とくに人。造り手の個性がしっかりと感じられるワイン、より多様性に富んだワインが生み出されています。栽培地域や品種、修業した醸造所や造り手からイメージされるセオリーを良い意味で覆される。この人が造るとこういう味になるんだというワインに仕上がっている。北海道のワインと長くお付き合いさせていただいていますが、とにかく新しい味わいと出会え、新鮮な喜びに満たされ続けています。造り手の多彩さ、味わいの多様さでは、北海道がNo.1なんじゃないかと思うほどです。生産者と消費者をつないで魅力を届ける役割を、自分自身も楽しみながら今後も担っていきたいですね」

こうした背景には、先駆者たちの歴史と北海道ならではの風土があったからこそと続ける。「よそ者を嫌わない、パイオニア精神を良しとする風土が、新たな造り手を、懐深く受け入れることを叶えているのでは。先輩たちと新たに始める人が良い連携のもと、双方刺激し合って活躍する。全体として高品質なものを造っていこうという気運をすごく感じています。こうした関係づくりができるから、どんどん新しいワインづくりや味わいが生まれているんだと思います」

一冊の中に込められた果てなき愛情

 

 

変化を受け入れ、進化を加速させる北海道のワインづくり。さらに、気候変動の影響も重なり、寒冷地に適したドイツ系品種からフランスの銘醸地ブルゴーニュを代表するピノ・ノワールやシャルドネなど、欧州系ワイン専用品種の栽培面積が増えていることも、高品質かつバラエタルなワインづくりを後押ししている。こうした北海道のワイン事情や個性豊かな造り手とその味わいをより多くの方に知っていただきたいと、執筆活動にも力を尽くす阿部氏。2011年の『北海道のワインを旅する』に続き、2020年には北海道内40箇所のワイナリーを訪ねて造り手の想いを綴った『北海道のワイナリー つくり手たちを訪ねて』を共著でまとめた。「北海道のワインに長く関わってきたプランナーとして、またワインエキスパートとしての視点はもちろん、北海道のワインの一愛好家としての想いも込めた一冊です。造り手にはそれぞれのストーリーがあります。その物語を知ることで、ワインの味わいが一層深まります。それぞれが持つヒストリーがワイン選びやワイナリー巡りのナビゲーターにもなりえます。今後も新しいワイナリーを取材して、皆さんの物語を丁寧に伝えていきたいですね」と笑顔を見せる。本を出したことから、ワインやワイナリーに関する講演やセミナーなどの依頼も増え、活動当初からの想いが広がっていくことがうれしいと言う。

ここ北海道で持続可能な消費拡大を

 

 

 

ところで、ブドウの栽培量やワイナリーが増えている中、北海道内で地元ワインの消費量は増えているのだろうか。「道内での消費量に関しては、銘柄によって全然違います。ブドウ栽培も醸造も自ら行う、年間1万から3万本くらいのワインを製造するドメーヌと呼ばれる小規模ワイナリーは、道外でも人気があり、国内の希少な銘柄にこだわる小売店が目利きとなることで比較的苦労なく売れています。ただそれ以上の規模を持つ安定供給型の中規模ワイナリーはまだまだ売上が伸びているとは言えない状況です。さらに北海道全体で言えば、地元ワインをもっと地元の人に飲んでもらう持続的な消費拡大が必要なんです」と力を込める。というのも、阿部氏が一昨年前から始めたワインと食のお取り寄せサイトでは99%が道外客なのだそう。

 

 

 

 

 

「道内マーケットに向けて、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日のような記念日を設ける仕組みづくりで、消費の底上げができないかと考えています。また近年、北海道ならではの冷涼な気候から生まれるブドウの酸を付加価値ととらえ、スパークリングワインの生産量が増えています。高品質なスパークリングワインを味わう記念日づくりや夏の乾杯ワインに定着させられたら。収穫を祝い豊作を願う秋には、本州に比べ日没が早いのでアペリティフを早めにスタートしてゆっくり楽しむ「スパークリングワインDay」の提案も。さらにここ数年で銘柄が増えている、どんな料理とも相性がいい辛口ロゼワインをおうち時間の定番にしたり。クロスホテル札幌での「和飲な人時間」でも引き続き、造り手たちの顔や想いを発信していきたい」と、心を豊かにする楽しみの奥に広がる笑顔あふれる食卓を、北海道の「日本ワイン」で創造し続ける阿部氏の提案は尽きることがない。

 

Profile

有限会社インターリングジャパン 代表取締役  阿部さおり

北海道のワインと食をつなげるプランナーとして、2002年より活動開始。2005年、大通公園でのイベント、ワインガーデンを立ち上げ、翌2006年に会社設立。ワインと食、観光をテーマにしたイベントやツアーのプランニング、関連講演、流通業、執筆活動に取り組む。コレクションのグラスでワインを飲むのが至福の時。室蘭市出身、札幌市在住。

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